看護に加えて介護に関する経験もできるというメリットがある老健ですが、看護師がこの職場で働くと、どのような悩みを抱えやすいのでしょうか？また転職に向いている職場なのでしょうか？
1つ目の悩みは、看護師としてのスキルアップが難しいという点があります。
高齢者の入居者が多い老健では、点滴や注射などの医療行為は行うものの、医療機関の病棟勤務のように毎日たくさんの症例を勉強したり、ハイレベルな看護スキルを身につけられるという経験は難しいものです。そのため、もしも看護師としてキャリアアップを目指す人にとっては、この点は大きな悩みとなってしまうかもしれません。
解決方法としては、老健で働くことで得られる介護分野での経験を身につけたら、もう一度病棟へ転職したり、訪問看護の分野で働くといった方法がおすすめです。訪問看護は今後ニーズが高まるため、老健での経験を生かしたキャリアアップができるでしょう。
2つ目の悩みは、他の職種との調整が難しいという点が挙げられます。
老健には、看護師の他に介護士やリハビリのスタッフなども働いており、忙しい時には看護師がそうしたスタッフのお手伝いをすることも少なくありません。施設全体が人手不足だと、そうした職種との調整やバランスが難しく、看護師にかかる負担は大きくなってしまうことがあります。
解決策としては、転職の際には勤務先をしっかりリサーチして、スタッフの慢性的な人手不足に陥っていないかを確認するのが得策です。またそうした忙しい中でも上手くやりくりできれば、それが1つの管理スキルとなるため、発想の転換で多忙な環境を自身のトレーニングだとみるという方法も悪くありません。
どんな環境においても解決策を考えて、自分自身のプラスの経験としていくことが老健への転職成功率を高めるポイントです。